千曲万来余話その247「ブラームス、交響曲第2番ニ長調を1000円レコードで聴く」
1962年2月5,6日ベルリン・フィルハーモニーはヨーゼフ・カイルベルト指揮でブラームスの交響曲第2番ニ長調作品73をスタジオ録音している。 1952年5月7日フルトヴェングラー指揮、1956年12月17―19日ベーム指揮、というモノーラル録音を経験している。
彼らはカイルベルト指揮で、第2番最初のステレオ録音、63年10月10、11日にはヘルベルト・フォン・カラヤン指揮でステレオ録音している。 盤友人、1972年頃に、キングレコード1000円シリーズで購入した物がカイルベルト指揮、ベルリン・フィルのレコードであった。 ついでにいうと、1977年頃、父親から就職祝いに、トリオ社製品システム・コンポーネントでプレーヤー、チューナー、アンプ、スピーカー一揃いを与えられている。
昭和54年、40万円くらいの予算で、マイクロ社DD8エイト、ラックスマンのトランジスタープリメインアンプ、デンオン社のスピーカーというラインナップで、オーディオ・ライフを開始した。これは、先達KY氏の提案によった。スピーカーは、デンマークのユニットで、カートリッジは、シュアー、エンパイアー、フィデリティーリサーチ、デンオン様々の中から、オルトフォンのVMS20EマークⅡを選んでいる。
当時の価格で1万円だった。その選択するキーポイントは、バルビローリ指揮、ウィーン・フィルハーモニーのブラームス交響曲第3番で、弦楽器のえもいわれぬ音色だった。 昭和61年11月5日土曜日、我が家にタンノイ社のスピーカー、オートグラフが到着した。時価300万円ほど、ためらわずに貯金をおろした。オリジナル箱の魅力である。
プレーヤーは、マイクロ社糸ドライブ、砲金製ターンテーブル。プリアンプは、マランツ7セブン。パワーアンプは、マッキントッシュMC275をツインにして使用した。
平成6年9月、札幌音蔵、KY氏を経由して、ズィーメンス社オイロダイン・励磁式を350万円で購入する運びとなった。 現在のシステム、プレーヤーはEMT297、音蔵プリアンプ、そしてフォノイコライザーLCR、メインアンプは、テレフンケンV69というラインナップ、ステレオカートリッジは、ノイマン製DST62、モノーラル針はオルトフォンC25で昇圧トランスはナカムラコーポによっている。
アナログのオーディオの道、オイロダインを鳴らして、22年の時間が経過したことになる。 そんな人生を送ることのできる仕合わせを、しみじみと感じ入るこの頃。 無駄な経験、あったかもしれない曲がりくねったオーディオ・ライフ、今や最高であるらし? 平成28年7月3日福岡ドームで試合開始第1球を大谷翔平、右中間スタンドにホームランした。