千曲万来余話その169「音楽の味わい、ストラヴィンスキーのバレエ音楽火の鳥」
ストラヴィンスキー1882年6月17日オラニエンバウム生まれ1971年4月6日ニューヨーク没は、現代音楽の旗手、革命的作曲家。三大バレエ音楽、火の鳥、ペトルーシュカ、春の祭典、これらの音楽は、鮮烈な印象を与える。彼は、1959年に来日していて、NHK交響楽団を指揮して火の鳥を演奏している。その映像では、シンバルを担当している奏者が、若き日の岩城宏之で、その彼は、札幌コンサートホール・キタラで、その三曲を演奏している。一晩の演奏会で演奏する火の鳥1919年組曲版、ペトルーシュカ1947年版、そして春の祭典など、工夫されていた。
1910年原曲は、四管編成といって大編成の管弦楽演奏になる。普通は、二管といって、木管金管それぞれ二本ずつである。四管になると管楽器が四本ずつであり、ステージの上には、90人くらいのプレーヤーが勢揃いである。火の鳥組曲は、1919年版、1945年版がそれぞれ二管編成による。
閑話休題、文化の日前日の夜TV放送で、全日本ラグビー代表選手、五郎丸歩氏はトンカツを食するに、醤油をかけていると、何気なく爆弾発言!もちろん、ソースをかける時もあるとのこと。
あなたは、ソース派?それとも醤油派?楽しみ方はそれぞれというものだろう。
大体、それ一筋というのは、よく理解できる話、しかし、この広い世界、唯一ではないということだ。
一夫一婦制は、キリスト教世界中心の話で、イスラム世界で、一夫多妻制というのは、よく知られた話だ。
オーケストラの世界、ヴァイオリンを配置する時、第一と第二を束ねるのは多数の指揮者がしているのだけれど、ここのところ、ヴァイオリン両翼配置を、よく目にするようになってきた。
ストラヴィンスキーの場合、レコーディング、実演とも束ねている。
しかし、春の祭典初演指揮者ピエール・モントゥーは、ヴァイオリン両翼配置派。
大きな結論を急いで言うと、今まで唯一と思っていたけれど、実際は、両翼配置、実に面白いですよということ。
左側の方から第一ヴァイオリンとチェロ、コントラバス、右側に第二ヴァイオンが聞こえるのは、今や新鮮だ。
仮説として、火の鳥の全曲初演版から変化していくのは、配置問題も含んでいるのではないかということ。
火の鳥組曲が第一次、第二次世界大戦と、終了の度に版の変更が加えられているのは、興味深い。
管楽器の数の縮小削減とともに、微妙に配置上の問題も工夫されていっているのではあるまいか?